古代ローマをテレビでやっていた

2008-01-03-Thu-23:59
TBSの正月番組として みのもんた 司会で4時間半の番組だった。

これはっ、と思って見て見たら、塩野七生さんの『ローマ人の物語』そのものを番組化したものだった。
ハンニバルとスキピオの戦いとかカエサルの行動、考え方など良く出来ていたと思うが、最後は、時間に収めるためにパタパタとなってしまったのは仕方が無いか。
なんといっても、15冊、ページ数にしたら6000ページは超える内容を4時間で収めるわけだから。

ちょっと気になったのは、ローマ街道の轍。
2000年前の轍であるはずはない。
と、七生さんなら言うはずなのに。なぜ、そこが公正されなかったのかな。
轍は、ローマ帝国衰退期以降ならありえるが、それ以前なら、完全舗装の高速道路をメンテしていたローマ軍であれば、少しの轍が見えてきたらすぐ修復していたはずだから。


塩野さんが少しだけ出てきて話していたが、塩野さんのトークはやっぱりイマイチだったな。

塩野さんのは作品を読むのが一番だ。


番組を見て、
行きたいーー。イタリアへ。

この目でフォロを、パンテオンをサンタンジェロ城を。。。。もちろんバチカンも。


かみさんも一緒に見ていて、今年は是非ローマに行きたいね。
と言っていたが、「13時間もエコノミーで行けるかどうか不安だ。」なんて言っている。

「一度でいいからファーストクラスでヨーロッパに行ってみたい」って。
なに言っているんだ。見るからにエコノミーのくせに。

ところで、やはりローマといって連想するものは普通は「ローマの休日」なんだね。
現代のローマもルネサンスのローマも、古代ローマも、とにかくこの目で見てみたい。

文殊様

2008-01-01-Tue-14:27
かみさんの実家の山形へ行ってきた。

『子供の学業なんとかなりますように。』と神頼み。
勉強の神様と言えば、菅原道真、天神様、文殊様と決まっている。

近くに文殊様がある。
と思ったら

実家のおかあさんが、「あそこの文殊様の息子。このまえ高校受験に落ちたそうだ。」
それを聴いたかみさんが、
「えーー、お賽銭はいつも5円って決めているけど、この前特別奮発して、500円上げてきたのに。いみないじゃない。」

お文殊様の息子が受験失敗したというのも面白いが、
いまどき、賽銭が5円というのもせこすぎる。



しかもーー

2007-12-23-Sun-16:32
昨日かみさんが忘年会で、遅く帰ってきた。
普段はあまりアルコールは飲まないが、少し飲んできたらしく妙に口が軽くなっていた。

忘年会の料理が酷かったらしくたらたらと文句を言っていた。

「宴会だっていうのに焼肉だよ。」
「しかもーー。肉はスーパーで買ってくるようなコリコリのいかにも安そうなやつ。」
「しかもーー。宴会だっていうのに、焼肉を食べているうちにご飯が出てきて。」
「しかもーー。ご飯茶碗はどんぶりで。しかもーー。大盛だよ。」
「しかもーー。焼肉がなくなったと思ったら。焼肉鍋からたらちり鍋に変わったんだ。」
「しかもーー。『たらちり』っていてっも、白菜ばっかり。家で食べるより材料入っていないよ。」
「しかもーー。旅館なんかである一人分のお膳についてくるような鍋じゃないんだよ。大鍋。」
「しかもーー。鍋を食べ終わって。皆宴会じゃなくって、バクバク食べてばっかりで相撲部屋だよ」
「しかもーーーーー。その後。何が出てきたと思う? すしだよ。」
「すしを出すんだったら早く出せよって。」

といいながら、ほとんど残らず食べて来たらしい。

 しかも、しかも。。。ばっかりで、相槌打つ暇も無い。
 それにしても、それって、話し聴いただけで、変だ。

「しかもーー。チューハイなんて水みたいに薄いんだ。」と。

 それって、飲みすぎて、何飲んでも薄く感じたんじゃないか。と思いながらも。
 ただ聞くだけ。

それ以来。今日になって酔いがさめても、「しかもーー。。。。」が口癖になってしまったようで、
「しかもーー。」を連発している。

冬至かぼちゃ

2007-12-22-Sat-23:22
tojikabo.jpg
今日は冬至。
一年で一番昼の時間の短い日。

「冬至かぼちゃ」って全国的にあるんだろうか。
道楽人の地方では、かぼちゃに小豆をまぜて食べるのが冬至かぼちゃという。
見た目があまりよくない。
子供の頃はもっとぐちゃぐちゃになったのを食べていたような気がする。
最近のかぼちゃは、ネトネトしすぎず、ホクホクしすぎずちょうどいいのが多いので、小豆入りの冬至かぼちゃも見た目よりもうまい。

今まで、毎日少しずつ短くなってきた昼間の時間が今日からはだんだん長くなってくる。
けれども、寒さはこれからが本番だ。

風邪を引かないようがんばろう。

海の都の物語 上 その3 ヴェニスの商人、政治の技術

2007-12-22-Sat-01:13
塩野七生シリーズ
海の都の物語 上 その3

 前回の第4次十字軍から少し間があいてしまったが、この物語の最も核になる部分にちがいない「ヴェニスの商人」と「政治の技術」を取り上げて上巻を終わろうと思う。

◇ヴェニスの商人
ヴェニスの商人といえば、もちろんシェークスピア。
七生さんも、この章は、シェークスピアに始まる。
ところが、アントニオのようなヴェネツィア商人はいないはずだという。
七生さんは、ヴェネツィア商人は、合理的で、近代的な男たちであったといい、この章を『ヴェネツィア株式会社』としてもいいと言っている。

たしか、30年ほど前の日本の経済がダイナミックであった頃アメリカから、
『日本は護送船団方式』だから卑怯だというクレームがついた。
それに対して、
日本政府は、『はいそうですか。それじゃ国主導の方式は止めます』とあっさり言うことを聴いてしまった。
ところが、実は、アメリカも、ヨーロッパもどの国も、護送船団方式をとっているじゃないか。

アメリカによる中南米支配、アフガン、イラク侵攻など最たるものじゃないか。

やはり、信念が必要なのだ。

ヴェネツィアは『ムーダ』という文字通りの護送船団で国家として通商を支え、繁栄した。
民と官が一体になれなかったその他のイタリアの海洋都市(アマルフィ、ピサ、ジェノヴァ)は早く脱落して行った。
通商拠点として栄えた都市が次々にイスラムの手に落ち、そのたびに拠点を変えて生きていく。また、払っても払っても、襲ってくる海賊たち。
危機の連続であるヴェネツィアであるが、危機をバネに繁栄していくのを時代を追って分析してゆく。

◇政治の技術
通商国家はヴェネツィア以外にも多くあったが、ヴェネツィアのような政体をとった国家は他にはなかった。
なぜそのようなことが出来たかをひもとく章である。


 14世紀にもう少しで入ろうとする頃である。ヴェネツィアでは以降の共和国の政体を決することになる改革が行われようとしていた。しかし、この改革によって確立する政体が共和国の崩壊するに至るまでの500年間ほとんど変えられないで続く政体になろうとは有力者階級も一般市民もおそらく少しも自覚していなかったであろう。

で始まる大改革。
(現代日本にもこのような改革が来るときがあるのであろうか?)

 ヴェネツィアには、ドージェという地位がある。日本語では元首だが、この地位は終生のものである。普通の国であれば、元首になった人が、いつまにか強力な実権を握って封建制へ移行してゆくのであるが、それを抑えるためのいろいろなブレーキを持っていた。元首はあくまでも象徴であり、その意味では、現在の世界各国の立憲君主国家や日本の象徴天皇であったりするのと似ている。ただし、根本的に違うのは、決して世襲にはならない。また、他の元老院議員と同じ一人分の権利を持つ。

 ヴェネツィアは現在の民主主義に近い寡頭制をとった国であるが、民主主義の欠点であるスピードの無さ。これをカバーするための方法を考え出したところに理想より現実を取る合理主義者ヴェネツィア人の気質を感じる。優れた政治バランス感覚というのであろうか。
 そして、それが政治の技術として完成されてゆく。

 現代の民主主義がベストであろうはずはないが、これを読むと本当にベターなのか疑問を持ってしまう。

 CDXというCIAやKGBを連想させるような機関も存在したが、その成り立ちや運用時代と共に変わったというのもうなずきである。(納得するところはあるが、これだけはお断りしたい。)

文庫のカバーになっている現在のイタリア海軍旗
italynavy.jpg
中央の4つの紋章は
  左上 翼を持つ獅子 ヴェネツィア
  右上 白地に赤十字 ジェノヴァ
  左下 青地に白十字 アマルフィ
  右下 赤地に白十字 ピサ
  =第6話 ライヴァル、ジェノヴァ より
現在のイタリア海軍は過去のイタリア海洋都市国家の栄光にあやかりたい?

海の都の物語 上
目次
第1話 ヴェネツィア誕生
第2話 海へ!
第3話 第4次十字軍
第4話 ヴェニスの商人
第5話 政治の技術
第6話 ライヴァル、ジェノヴァ
第7話 ヴェネツィアの女
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名画盗難

2007-12-21-Fri-22:52
8月のニースの美術館からの盗難に続いて、またサンパウロ美術館から名画2点が盗難されると言うニュースがあった。

今日、朝食のとき、ニュース見ての家族の会話。

かみさん「なんでそんなに簡単に名画を盗めるのかな?」
道楽人「まったくだ。美術館の火災や盗難対策は万全のはずなのにどうなっているんだろう」
ばあさん「今度の、名画の犯人は素人だって言うじゃないか」
道楽人「こんな手口で素人の訳がないだろう」
ばあさん「だって、コーヒー農園の労働者なんだろう?」

それは、盗まれたほうで、盗んだやつじゃないんだよ。

http://www.asahi.com/international/update/1221/TKY200712210037.html
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071220-00000317-yom-int

「ダイヤルする」は死語?

2007-12-17-Mon-23:07
道楽人の住む町の集会所には今もピンク電話が置いてある。
10円しか入らない電話で最近は使う人も少なくなってきているが、老人クラブなどでは、時々使っているので、取り外すわけにも行かない。
 昔は、3分10円で、一般の電話は今も変わらないか、それより安くなっていると思う。
 ところが、このピンク電話は10円であっという間に切れてしまう。
 市内電話なのに昔の遠くへかける電話のように。
 周りの人と、「あっという間に切れるな。」と話していると、最近の子供の話になった。
 先日、その人の小学生の子供が、その電話でダイヤルしろと言ったら、使い方が分らないと言って掛けられなかったそうだ。
 「番号に指を突っ込んで廻すんだ。」といっても、指止めのところまでしっかりと廻すことが分らないので、ちゃんと繋がらない。
 そういえば、道楽人の娘も、数年前に同じだった。

 ジリジリッ、ジリジリッっとダイヤルするなんて今はほとんどの子供も知らないし、  携帯だから、ピポパッも分らないのかな?

 廻してもいないのに「ダイヤルする」というのは変だし。
 「電話する」が正しい日本語か?

 中学、高校のころ、電話を前に「廻そうか、やめようか」なんてドキドキしたこともあったなあ。
フィンガーファイブ 恋のダイヤル6700 
 これってその当時、皆が同じ思いをしていたんだね。

『ダイヤルする』ほうがしっくりくるのは旧人かな?

塩野七生 (書評というにはおこがましいので)感想 の目次

2007-12-16-Sun-10:08
タイトル感想などお勧め度
ルネサンスの女たち
イザベッラ・デステ
ルクレツィア・ボルジア
カテリーナ・スフォルツァ
カテリーナ・コルネール
 まず、このタイトル、塩野ファンでなければ本屋に並んでいても絶対立ち読みもしなかっただろうと思う。
 あまりにも古典的だし、男性が読もうとはとても思われないタイトルだ。
 しかし中身は男性が読んでも女性が読んでも面白いと思う。なんといっても歴史嫌いの家のかみさんも面白いといって読んだ。もちろん面白いといってもゲラゲラ笑うタイプではない。......
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海の都の物語 上
海へ
第4次十字軍
ヴェニスの商人、政治の技術
 実は、そろそろ『ローマ人の物語』に入りたいと思ったが、ローマ人シリーズの間にこの『海の都の物語』を挟むことはしたくなかったので、ローマ人の前にこの『海の都の物語』をぜひ、入れたいと思った。
 ローマ人の物語のための助走の作品というとらえ方をすることも出来るが、この『海の都の物語』はローマ人の物語以上の独創性がある書き物であると思う。 ......
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海の都の物語 下
第8話 宿敵トルコ 
第9話 聖地巡礼パック旅行
第10話 大航海時代の挑戦
第11話 二大帝国の谷間で
第13話 ヴィヴァルディの世紀、第14話ヴェネツィアの死 
 塩野さんの著作にある、戦記3部作を思い出す。まさにヨーロッパvsイスラムの構図である。
 ヨーロッパの中でもいつもその最前線にいたのはヴェネツィアであった。
 1300年ごろアジアに現れたオスマンは、常に領土拡大を目指し、1350年頃になるとヨーロッパとアジアの境であるダーダネルス海峡を渡ったガリーポリを占領するまでに広がった。.....
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コンスタンティノープルの陥落この本は、ルネサンス東地中海戦記3部作のひとつ。
ちなみにあとの二つは『ロードス島攻防記』『レパントの海戦』。これは、続けて書こうと思う。
千年以上東ローマ帝国、ギリシャ正教の首都であったコンスタンティノープルの陥落の話である。 .......
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ロードス島攻防記「ロードス島」をインターネットで調べると「ロードス島攻防記」より「ロードス島戦記」の方がメジャーなようだ。(英語だと"Rhodes"と"Lodoss"とずいぶん違うのだが。)
メジャーなのはゲームのLodossのようだ。
それはさておき、塩野七生ルネサンス戦記3部作は、いずれも西洋キリスト教VSイスラムで、このロードス島攻防でもコンスタンティノープルに続いて、西洋の負け試合である。 ......
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レパントの海戦戦記三部作の締めくくりは『レパントの海戦』。
それまで、イスラムの拡張をとめることが出来なかったヨーロッパ陣営にとって、やっとオスマンの勢いを食い止めることが出来た戦いだった。 ......
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男の肖像この本は、歴史上の有名な男性を14人取り上げて塩野流通信簿を書いている。
七生さんだからギリシャ、ローマ系の人物がでてくるのは当然だが、日本から、4人、現代史中国から1名入れている。
 いつも、ローマばかりなので、ナポレオンと日本人の話を。......
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サロメの乳母の話 この本は12の短編小説の文庫で、全部で200ページくらいなので、一話が平均20ページ程度とお気軽な本である。
 中身も非常にお気軽。
 歴史など興味のない人にもお勧め。 ......
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ローマ人の物語 Xすべての道はローマに通ず すべての道はローマに通ず、よりも、すべての道はローマより発す、としたほうが適切ではないかと思うくらいだが、それはローマが帝国の心臓であったからだ。そして心臓から肉体のすみずみまで血液を送り出す動脈がローマ街道だった。
......
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まだ、それほど書いていないのに、頭の中で、考えているうちに既にアップしてしまったのか、まだアップしていないのかわからなくなってしまい、このシリーズの「まとめ」として目次を作ることにしました。
「お勧め度」は、なんの基準もありません。道楽人がなんとなく付けたmstar.gif印で、ミシュランのまねっこです。
 最高が三ツ星、最低が無しです。ミシュランはさらに記載無しを含めて5段階評価だそうですが、この目次で記載無しは、道楽人がまだ読んでいないか、感想をアップしていない物です。

十字軍 => 海と夕焼

2007-12-14-Fri-22:23
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 十字軍の話が出たところで、道楽人には十字軍で連想する物語がある。
 この海の都の物語第3話の最後のほうにフリードリッヒ2世率いる第5次十字軍の話がすこしあるのだが、その第5次十字軍に参加したある少年の話。

 
 三島由紀夫 「海と夕焼」 という文庫で10ページほどの本当に小さいお話。
  花盛りの森・憂国 という短編集の中に入っている。
 高校生の頃読んだのだが、未だに 三島由紀夫=絵画 のイメージが強烈に残っている。
 鎌倉の山の上から夕暮れの海を望む風景が本当に絵画のように思い浮かぶんです。
 行ったことも無いのに、800年前のフランスの片田舎で羊追いをしている少年の姿が絵になって残っている。
 先ほど、本屋からこの本を買ってきて、「海と夕焼」をまた読んでみた。
 やはり、絵画だ。 短編小説なのに文章が絵画なのだ。

 年老いた寺男と聾唖の少年が寺の裏山に上って西の方向の海をみて、老人の少年の頃の話を耳の聞こえない少年に語り聞かせる。
短い物語なのに、強い印象を残す。傑作だと思う。
三島の作品は、いくつか読んだが、どれも、絵となって残っている。
人は、『金閣寺』や『仮面の告白』などのするどい人間の心の描写を三島の真髄というが、道楽人はやはり、絵としての三島作品が好きだ。

 少年の羊飼いの絵が見つからなかった。
 ミレーの三部作のひとつ
 羊飼いの少女 1864年作

海の都の物語 上 その2 第4次十字軍

2007-12-14-Fri-21:48
塩野七生シリーズ

海の都の物語 上  その2
 第3話 第4次十字軍

 道楽人は、以前、西洋史に全く興味がなかったので、十字軍といえば「キリスト教徒の聖地奪回のための戦い」程度の知識しか持ち合わせていなかった。
 第1回以外はことごとく失敗の連続であることも知らなかった。第1回も成功というよりも、大航海時代から現在に続くヨーロッパ人の白人優越主義であったり、ユダヤ人迫害のはしりであったりした。
 現在に続くキリスト教、ユダヤ教、イスラム教の聖地イェルサレムの奪回戦争の原点であるのは当然である。

 この第4次は歴史的に見て最悪の十字軍と言われている。

 イェルサレムを目指すはずの十字軍がなぜか東ローマ帝国の首都コンスタンチノープルを乗っ取ってしまい「ラテン帝国」なるものを作ってしまったのだから。
 それも、元々金も無いのに大ぼらを吹いて、イェルサレム奪回を目指した十字軍、商人ベネチアは約束を守るべく東へ十字軍を輸送する。
 金がないなら、働いて返してもらおうと海の高速網の拠点ザーラを十字軍でもって攻略することを要求する。攻略と言っても、相手のハンガリア帝国もキリスト教国。十字軍の錦の御旗にはなりえないが、背に腹は代えられないので、実行してしまう。
 しかし、その程度では、輸送費に一部にしかならない。 さらに、色々な人の思惑がからみ、挙句の果てに、内紛の続く東ローマ帝国のコンスタンチノープルを陥れてしまうという暴挙になってしまった。
 まったく『したいこと』と『行ったこと』が180度違ってしまったのである。
 
 この矛盾をどう読むか。いままでの歴史ではベネチアが悪人らしいが、それを塩野流で読み解くとこうなる。 根本的にモラルの無い人なのに、徹底的にモラリストぶればモラリストとして通ってしまう。
 超キリスト教的な押し付けである。
 ところが、ベネツィア人は、ビジネス1番、キリスト教2番を実践する現実主義者であった。
constantinople.jpg

ドラクロア作
十字軍のコンスタンチノープル入城  1840

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十字軍つながり 「海と夕焼け」
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